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2020.7.2
#17 2ゲーム目から相手が強くなる


2000年秋。

社外のクラブに参加し始めて1年半がすぎ、練習では経験者の人たちとも互角に戦えるようになっていました。

初級クラスで優勝できたのをきっかけに、中級クラスの試合に出場し始めます。

このクラスには目標とする経験者たちがたくさんいるので、彼らと真剣勝負できるのが楽しみでした。


中級クラスの試合は、パワーもスピードもショットの精度も、初級クラスとはまるで違います。

予選リーグから、初級クラスでの決勝戦よりもハイレベルな相手と2試合戦います。

完敗も覚悟しましたが、2試合とも、1ゲーム目は思った以上に競ることができました。
ただ、2ゲーム目は終始押されて負けてしまいました。

しかし、ずっと目標にして来た"経験者"との真剣勝負で、1ゲームだけでも競ることができたのはちょっぴり自信になりました。


この年は、中級クラスで出られることが楽しくて、秋から冬にかけ多くの大会に出場しました。

その中のある大会でのこと。

1ゲーム目開始から積極的に攻撃を仕掛け、スタートダッシュに成功します。

後半になっても高い集中力を保って粘り強いラリーを展開し、終始リードしたまま1ゲーム目を取ります。

中級クラスで初めて1ゲーム奪取に成功したのです。


2ゲーム目も立ち上がりが肝心と、またスタートダッシュをかけて優位に立つ!と意気込んで臨みます。

ところが、1ゲーム目には通用していた攻撃が全く通用しません。

ラリーでも終始主導権を握られ、苦しい状況が続きます。


 1ゲーム目は相手が手を抜いていた?

 いや、そんなはずはない。手を抜いて1ゲーム取らせる理由なんてない。

 相手の調子がよくなかっただけ?

 ゲームが変わったとたん、急に調子が上がるのも何かおかしい。

 でも、急にミスをしなくなったし、攻撃も厳しくなったのは事実・・


粘ってラリーを続けようとしても耐えきれません。

結局、流れを戻せないまま2,3ゲームを取られて終了しました。


 2ゲーム目から相手が強くなるあの感覚、そういえば以前、実業団の試合でもあった。

 最近の試合結果を振り返っても、1ゲーム目は接戦になることが多いが、2ゲーム目は突き放されていた。

 これって偶然とか、調子の問題ではないのでは?


このあとの大会でもやはり傾向は同じで、2ゲーム目を取るのがすごく難しいのです。

試合ごとに、流れや結果を冷静に分析するようにすると、ある結論にたどり着きます。


 相手は本当に2ゲーム目から強くなっている!

 1ゲーム目はこちらのプレイを見切ることを優先している。

 そして2ゲーム目からは通用すると確信を持ったことを仕掛けてきている!


経験値の低い私たちのペアは1ゲーム1ゲーム全力で取ろうとしていましたが、”経験者”の人たちは、試合を3ゲームで見て勝つことを考えていたのです。

普段の練習で経験者と互角に戦えていたのは、相手のやり方がわかっているからにすぎず、まだまだ初対戦の経験者に勝てるレベルにはないことに気づかされました。

 
誰しも相手の調子が途中から急に良くなったように感じたことがあるはずです。

そういう相手は、何が通用して何が通用しないのかを判断するために、1ゲーム目を使っています。


だから相手が2ゲーム目から強くなるのは、偶然ではありません。

それに気づかず、2ゲーム目も同じやり方をしていては、苦戦するのが必至です。

1ゲーム目は手の内をすべて見せず、冷静に試合を進める判断力も必要なのです。


今回はここまで。
次回は、"3ゲームを流れで捉える"です。

#18 3ゲームを流れで捉える

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