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#８ パワーとスピードに勝るもの
トップクラスの人たちのプレイを徹底的に研究すると、共通点が見えてきました。
スマッシュが速く、ショット精度が高く、フットワークに無駄がないのは当たり前ですが、
これだけだと他の経験者の方たちと決定的な差はありません。
しかし、他の点では、はっきりとした差があることもわかってきます。
良い体勢で打っている場面が多いこと、悪い体勢で打っても相手のチャンスにならないこと、相手に連続攻撃させていないこと、相手の足を止めていること。
こういう差が決定的な得点差になっていると気づきました。
相手はパワーもスピードも活かすことができていません。
これって、どういうショットを打てばどういう返球がくる確率が高いかわかっているということ？
返球を予測できるから良い体勢で打てたり、相手の裏をかいたりできる？？
経験者を手玉に取れるのは、経験者の方はそれに気づいていないということ？
もしそうだとしたら、経験者に勝つヒントは配球にあるのでは？
上手い人たちが、サーブから得点するまでにどういう配球をしているか、研究するようになります。
得点するショットの多くは、高い打点から打たれていて、その位置が浅ければ浅いほど得点確率が上がっていることに気づきます。
そして、そういうチャンスになる前には、相手が差し込まれたり、逆を突かれたりして、悪い体勢で取らされていることがわかってきます。
さっそく見様見真似でやってみますが、差し込むことも逆を突くこともできません。
上手い人たちは何故そんなことができできるのか、この時はまだわかりませんでした。
上手い人の試合を見る時、かっこいいスマッシュだったり、トリッキーなプレイだったり、ついつい派手なプレイに目が行きがちです。
そういうシーンの多くは、得点シーンか、得点に直結するシーンです。
しかし、本当に見るべきなのは、何気ないラリーから、相手を崩したりチャンスへ繋げるプレイです。
どういうタイミングで、どういうショットを打っているから得点に繋がるのかを見るようにすると、強さの秘密が見えてきます。
これはコート外から客観的に見るからわかることであり、コートに入ってゲーム練習をしているだけではなかなか気づくことはできないでしょう。
上手い人が試合をする時はチャンスだと思って、真摯にそのプレイを見て勉強するようにしましょう。
今回はここまで。
次回は、"効く配球を研究する"です。
#9 効く配球を研究する
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