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- 【バドミントン上達コラム】徹底解説!オーバーヘッドストロークの打ち方
スマッシュ、クリア、ドロップなど、フォアハンドで上から打つ時に使うオーバーヘッドストローク。
【バドミントン上達コラム】徹底解説!内旋、回内、握り込みを使ったフォアハンドの打ち方で、回内や握り込みを使ったフォアハンドの打ち方を解説しました。
このコラムでは、それに下半身の動作を加えたオーバーヘッドストロークを、スマッシュの打ち方を例にして解説します。
ポイントは、重心移動とパワー伝達です。
それでは、連続写真を使って、スイングのポイントを見ていきましょう。
上側が正面から見た写真で、下側が横から見た写真です。
(※ラケットヘッドの動きがわかりやすいよう、極端にシャフトの短いラケットを使っています。)
(1)スイング開始直前
下半身で作るパワーを上半身に伝えるために、シャトルの落下点より少し後方に体を入れ、半身になります。
正面を向いた状態でスイングを開始すると、上体の力だけで打つスイングになり、十分なパワーを作り出せません。
<ここがPoint!>半身になり、下半身のパワーを生み出せる体勢を作る
(2)スイング開始
全体重を右足にかけ、ラケットを加速させる元となるパワーを作り出します。
左手でバランスを取ると、体が後ろに流れるのを防げます。
<ここがPoint!>しっかり右足に乗ることで、パワーを蓄える
(3)重心移動
重心を右足から左足へと移していきます。
写真のタイミングでは、まだ両足の間あたりに重心があります。
右足で作ったパワーを、重心移動により腰の回転運動に変え、上半身にパワーを伝えます。
この時、左足を前へ踏み出してしまうと、腰が十分に回転せず、パワーロスします。
左足を体に引き付けるようにすると、腰の回転速度を上げることができます。
野球のピッチャーのように、左足を前方へ踏み出す推進力をパワーに変える訳ではないことに注意して下さい。(打つのと投げるのとでは理屈が異なります。)
<ここがPoint!>右足から左足への重心移動と同時に、左足を体に引き付ける
(4)上半身の回転
腰が回転することで、上半身が回転し、自然と腕も回転し始めます。
左手を体に引き付け、上半身の回転を助けます。
腕力でラケットを振ろうとすると、腕が先に前へ行ってしまい、回転で得たパワーを腕に伝えられなくなります。
腕全体をリラックスして、上半身の回転に引っ張られて動くように腕を振ると、パワーを増幅させられます。
この時、胸を張ると、腕の可動域が広がり、さらに大きなスイングパワーを得られます。
<ここがPoint!>上半身の回転に合わせてタイミングよく腕を振り、スイングパワーを増幅する
(5)腕の回転
重心が左足に移るあたりで、自然と腰の回転が止まります。
前のめりになると、腰の回転が止まらず、体が左へ流れやすくなります。
胸を張ることで、前のめりになるのを防げます。
腰の回転が止まることで、自然と腕が加速され、一気にスイングスピードが上がります。
グリップからスイングし、ラケットヘッドはまだ後ろへ残しておきます。
リストスタンドが甘いと、ラケットヘッドが残らず、早く出てきてしまうので注意して下さい。
ラケットのフォア面は内側を向きます。
この時点でラケット面が相手の方を向いていると、このあと回内で打つことができません。
<ここがPoint!>ラケットヘッドを後ろへ残し、フォア面を内側に向ける
(6)回内開始
ラケットヘッドが肘の位置を追い越すあたりで回内を開始します。
この時点でラケットを強く握っていると、回内のスピードが落ちます。
ラケットを強く握るのは、このあとの「握り込み」の一瞬だけです。
<ここがPoint!>ラケットを軽く握ることで前腕の力みを防ぐ
(7)ヒット
ここまで増幅してきたパワーをシャトルへ伝えます。
重心はまだ、左足にあります。
シャトルをヒットする直前に、グリップの握り込みを行なうことで、ラケットヘッドがさらに加速します。
握り込むのはヒットの直前直後の一瞬だけで、時間で言うと0.1秒以下です。
短い時間で握り込むほどラケットヘッドが走ります。
シャトルをヒットしたら、すぐに握り込みをやめます。
<ここがPoint!>握り込みによりラケットヘッドをもう一段階加速させる
(8)ヒット直後
スイングすることで右腕が左方向へ引っ張られ、重心が左足から右足へ移っていきます。
スイング途中のパワーロスが大きく、十分にラケットを加速できていないと、自然な重心移動にはなりません。
左足に重心が残ってしまうと、前へ出る動作が遅れます。
<ここがPoint!>スイングの勢いを利用して右足に重心を移す
(9)フォロースルー
腕や手の力を抜いて、自然に振り抜き、フォロースルーをとります。
無理にフォロースルーを止めようとすると、シャトルをヒットする前からスイングにブレーキがかかり、パワーロスしますので、注意して下さい。
<ここがPoint!>しっかりフォロースルーをとることで、ヒット前のスイングの緩みを防ぐ
(10)スイング終了
自然にスイングが止まると同時に、右足に重心が移り、すぐに動ける体勢になります。
勢い余って、体が左へ流れないように注意しましょう。
<ここがPoint!>すぐに動ける体勢でスイングを終える
まとめ
オーバーヘッドストロークで強いショットを打つポイントをまとめます。
・右足で生み出したパワーを、左足への重心移動で腰回転に変える
・腰→上腕→前腕の回転運動でラケットを加速させる
・グリップを握り込んでシャトルをヒットする
・フォロースルーをしっかりとって、フォームの緩みを防ぐ
一連の動作をスムーズに行えるようになると、腕力など使わなくてもラケットは勝手に加速され、拍子抜けするほど楽に強いショットを打てるようになります。
パワーロスせず強烈なショットを打つのは簡単ではないですが、特に、重心の置き方と、下から上へのパワーの伝え方を、意識して練習してみて下さい。
このコラムの筆者:川崎智(バド福代表)
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