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ビギナー必見!「基礎打ち」解説

バドミントンを始めると、すぐに耳にする「基礎打ち」という言葉。
基本的なショットを打ち合うことだというのは、何となくわかりますよね。

では、具体的には何をするのでしょう?

そもそも、何のために「基礎打ち」をするのでしょう?
「基礎打ち」には正しいやり方があるのでしょうか?

このコラムでは、多くのビギナーの方が抱く、そんな疑問にお答えします!


実は、基礎打ちには、定義もなければ、決まりもありません。
そのため、目的も内容も、人によって異なります。

ただ、一般的には、どんな目的で、どんな内容で行われることが多いかという話はできます。

ほとんどのクラブでは、基本のショットを打ち合う「基礎打ち」を、練習の最初に行います。
これは、ウォーミングアップや、ショットの感覚を取り戻す練習を兼ねているためです。

よく基礎打ちに取り入れられるショットは、ドライブ、ドロップ、プッシュ、クリア、ヘアピン、スマッシュの6つです。

特に決まった順番がある訳ではないのですが、怪我のリスクを下げる意味で、体への負荷の小さいショットを前半に持って来ることをおすすめします。

体が温まっていない状態で、いきなり全力スマッシュを打つと、どこかを痛める可能性が高いのは、容易に想像がつくと思います。

比較的、急な動きや大きな動きの少ないドライブ、ドロップ、プッシュを前半にして、体を慣らしてから、負荷の大きいクリアとスマッシュを後半に持って来るのが一般的です。

ヘアピンは、負荷は小さいですが、指先の繊細な感覚が必要なショットのため、感覚が良くなる後半に持って来る場合が多いです。

基礎打ちにあてる時間は、人によって違いますが、一般的には20分前後が多いと思います。

基礎打ちをウォーミングアップとしか考えていない方もいますが、せっかくなら、意味のある練習の時間にしたいところです。

ただ、基礎打ちは2人で協力してするものなので、パートナーの能力を超える厳しいショットを何度も打ち込むのは感心しません。

自分の練習であると同時に、相手にとっても貴重な練習の時間だということを、忘れないようにしましょう。

ここでは、私がしている基礎打ちを例にして、具体的なやり方や、実戦的な練習時間にする方法をお伝えします。


【おすすめの基礎打ち例】

ドライブ→ドロップ→プッシュ→クリア→ヘアピン→スマッシュの順で行います。

近い距離で、あまり動かずに打てるドライブから始めます。

次に、軽く動くことができ体への負担も小さいドロップを打って、体を慣らします。

体がシャトルに反応しやすくなったところで、瞬間的な動きを伴うプッシュを打ちます。

体が温まったところで、体全体を大きく使ってクリアを打ち合います。

シャトルへの感覚が良くなったところで、息を整えることも兼ねて、ヘアピンを打ち合います。

最後に、最も体への負担の大きいスマッシュを打ちます。

それでは、順番に一つずつ解説していきます。

(1)ドライブ

 

お互いに、コートの真ん中付近に立って、シャトルが床に平行に飛ぶように打ち合います。

シャトルを打つ位置が高すぎたり低すぎたりすると、ドライブの練習になりませんので、なるべく打ちやすい高さに返すようにしましょう。

膝を曲げ延ばしたり、足を前後左右に細かく動かしたりして、できるだけ打ちやすい打点で打つようにすると、実戦的な練習になります。

フォアハンドのドライブだけでなく、バックハンドのドライブも練習しましょう。

実際のゲームではバック側が狙われやすいので、バックハンドの強化は、とても実戦的な練習になります。


(2)ドロップ



ドロップは、ネット近くへフワッとシャトルを落とすショットです。

少しスイングスピードを抑えて、シャトルのコルク部分の(右や左ではなく)真正面を打つようにすると、狙ったところへ落としやすいです。

一人がドロップを打ち、もう一人は、コート奥へ高いロブで返します。

ロブを打つ方は、少し高めの軌道で返して、ラリーを続けることを優先しましょう。

途中で交代して、どちらの役割も練習するようにします。

実際のゲームでは、ドロップの距離が出すぎると、相手のチャンス球になりますので、ネットの近くに落とす感覚を養うようにしましょう。

ドロップをネットに引っ掛けてばかりだと、パートナーがロブを練習できなくなります。

初心者の方にとっては、正確にネット際へ落とすのは難しいので、最初はネットに引っ掛けないことを優先し、上達してきたら徐々にネットに近いところへ落とすように打っていきましょう。

ゲームでは、自分のいるところに打ちやすい球は打ってくれませんので、シャトルの落下点まで動いてから打つのが普通です。

基礎打ちでも、ドロップを打ったら前へ出て、パートナーがロブを打ったらまた下がってドロップを打つようにしましょう。

余裕のある方は、わざと悪い体勢で打ってみたり、バックハンドで打ってみたり、不利な状況からでも、浮かないドロップを打つ練習もしましょう。

安定してドロップを打てるようになったら、カットも混ぜるようにしましょう。

カットは、なるべくスイングスピードを落とさず、シャトルのコルク部分の右側を斜めに切るようにして打ちます。

上手く打てれば、シャトルがネットを越えてストンと落ちるため、エースも狙えます。

カットは難易度高めですが、実戦でも重宝しますので、早いうちに習得したいショットです。


(3)プッシュ


プッシュはネット近くから下向きに打ち込むショットです。

ネットより高い打点で打たないと、沈む球にはなりません。

パートナーはネット際へ返して、ラリーを続けます。

途中で交代して、どちらの役割も練習するようにします。

プッシュは決定力の高いショットです。

全力で打ち込むと、パートナーがレシーブできず、練習になりません。

プッシュする側は、1本で決める練習ではなく、レシーブされた球に素早く反応して攻撃を続ける練習だと考えるようにしましょう。

実際のゲームでプッシュを打つ場面では、一歩踏み込んだり、飛びついたりして打つのが普通です。

それを意識して、プッシュを打ったら一歩下がり、シャトルが返って来たらまた前へ出てプッシュするようにすれば、実戦的な練習になります。

レシーブする側は、浮かないようにネットすれすれに返すことと、フォア/バックどちらでもレシーブすることを意識して練習すると実戦的です。


(4)クリア


コートの奥から奥まで、少し打ち上げて高い軌道で返すショットです。

シャトルが落ちて来るまで打てないため、相手をコート奥へ追いやりたい時に使います。

エンドライン近くに落とすコントロールを意識して練習しましょう。

ドロップの時と同様、打ったら前へ出て、返って来たら下がって打つようにして、実戦感覚を養いましょう。

初心者の方は、シャトルを奥まで返すのが難しいかもしれません。

最初は、飛ばなくてもよいので、腕力で打とうとせず、効率のよいフォームで打つことを意識しましょう。

フォームが固まって来ると、楽にシャトルが飛ぶようになります。


(5)ヘアピン


ヘアピンは、シャトルを自陣ネット際から相手コートのネット際へ落とすショットです。

ネットの高さを大きく越えてしまうと、プッシュで決められてしまうため、ネットから浮かないように返さなければなりません。

繊細な感覚が必要なため、初心者の方にとっては難易度の高いショットです。

ネットより少し自分側にヘアピン軌道の頂点を作ると、プッシュされづらい実戦的なヘアピンになります。

実際のゲームでは、ヘアピンを動かずに打てることはほとんどありませんので、基礎打ちでも、シャトルを打ったら一歩下がり、返って来たらまた前へ出て打つようにしましょう。


(6)スマッシュ



スマッシュは、高い打点から直線的な軌道で、シャトルを相手コートに叩き込むショットです。

体より前で打たないとスマッシュは沈みません。

いろいろ打点を変えてみて、打ちやすい打点を見つけて下さい。

パートナーはコート奥へ高く打ち返すようにレシーブします。

スマッシュはいくら速くても、コースや高さが悪いとカウンターショットを打たれ、体勢を立て直す前に厳しい球が返ってきてしまいます。

基礎打ちでは、速さよりもコントロールを優先し、狙ったところに打てるように練習しましょう。

ドロップやクリアの時と同様、打ったら前へ出て、返って来たら下がって打つようにして、実戦感覚を養いましょう。

強いスマッシュの打ち方については、こちらの記事をご覧下さい。
【バドミントン上達コラム】徹底解説!オーバーヘッドストロークの打ち方




まとめ

基礎打ちは、ウォーミングアップや感覚を取り戻すだけでなく、実戦的な技術練習にもできる、大変効率のよい練習です。

ゲーム練習では難しいですが、基礎打ちなら意識的に苦手なことを練習することもできます。

基礎打ちはパートナーと共同で行う練習なので、自分だけでなくパートナーにとっても良い練習となるよう、細かい気配りも必要です。

このコラムでは、私自身も実践している、おすすめの基礎打ち方法を紹介しましたが、やってみたいと思ったことがあれば、早速、次の練習から取り入れてみて下さいね。


 
このコラムの筆者:川崎智(バド福代表)


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